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2026年7月28日
災害時の業務継続、最小限の準備で最大の効果を出す方法

地震、台風、豪雨、停電——災害は、いつ起きるか分かりません。「BCP(事業継続計画)が大事なのは分かるけれど、そこまで手が回らない」。多くの中小企業が、そう感じているはずです。ですが、完璧な計画がなくても、ほんの少しの準備で被害の大きさは大きく変わります。この記事では、最小限の手間で最大の効果を出すための考え方と、まず押さえたい5つの備えを紹介します。

完璧を目指すより、「最小限」で始める

BCPがなかなか進まない一番の理由は、「しっかり作ろうとしすぎて、途中で止まる」ことです。分厚い計画書を作ろうとすると、時間も人手も足りず、結局手つかずのまま——というケースは少なくありません(進まない理由は「中小企業のBCP対策、なぜ進まないのか?」で詳しく解説しています)。

大切なのは、効果が大きく、手間が小さい備えから先に手をつけることです。全部をやろうとせず、「これだけはやっておく」を絞り込む。それが、限られたリソースで被害を最小化する近道です。

優先順位は「効果 × 手間」で決める

どの備えから始めるか迷ったら、「効果の大きさ」と「手間の小ささ」で並べてみましょう。まず取り組むべきは、効果が大きく・手間が小さいもの。ここを押さえるだけで、いざというときの動きが大きく変わります。

効果×手間で選ぶ災害への備え 効果大・手間小の領域(左上)を優先。安否確認、守る業務を1つ、バックアップ、紙1枚の手順など。 「効果 × 手間」で、やることを選ぶ まず、ここから(効果大・手間小) 効果 大 ▲ 小 ▼ 手間 小 ◀ ▶ 手間 大 安否確認・連絡手段を決める 紙1枚の行動手順 守る業務を1つ決める データのバックアップ 通信・電源の代替
図:まずは左上(効果大・手間小)から。手間の大きいものは後回しでよい

まず押さえたい、5つの備え

ここからは、多くの中小企業にとって「効果が大きく、始めやすい」5つの備えを紹介します。すべてを一度にやる必要はありません。上から順に、できるものからで十分です。

まず押さえたい5つの備え 安否確認・連絡/守る業務を1つ/データのバックアップ/通信・電源の代替/紙1枚の手順。 最小限で効く、5つの備え 安否確認と連絡手段を決める 「これだけは止めない」業務を1つ決める データを守る(クラウド+別の場所に保存) 通信・電源の代替を用意する 「紙1枚」の行動手順にまとめ、年1回見直す
図:完璧より継続。上から順に、できるものから手をつける

① 安否確認と連絡手段を決める

災害時にまず必要になるのが、人の安全確認と連絡です。「誰が・誰に・どうやって連絡するか」を決め、電話がつながらないときの代替(メッセージアプリなど)も用意しておきます。手間は小さいのに、初動を大きく左右する備えです。

② 「これだけは止めない」業務を1つ決める

すべての業務を守ろうとすると動けません。まずは最優先で継続・復旧させる業務を1つ決めます。それが決まると、「何を、どの順番で守るか」がはっきりします。

③ データを守る(クラウド+別の場所に保存)

紙もデータも、失うと復旧に大きく響きます。重要なデータは、クラウドと、もう1か所(別拠点や外部媒体)にバックアップしておきましょう。「1か所だけ」は、その場所がやられると終わりです。

④ 通信・電源の代替を用意する

停電や回線障害でも、最低限の連絡・業務ができるように、モバイル回線やモバイルバッテリー、無停電電源装置(UPS)などを備えます。回線が止まったときの守り方は「光回線が止まった時、業務はどう守るか?中小企業の通信BCP入門」もあわせてご覧ください。

⑤ 「紙1枚」の行動手順にまとめ、年1回見直す

ここまでを、A4・1枚の行動手順にまとめます。立派な計画書は不要です。「誰が何をするか」が一目で分かる1枚を作り、年に一度は読み返して更新する。これだけで、いざというときに動ける度合いが大きく変わります。

公的な後押しも「最小限で始める」味方になります。
中小企業庁の「事業継続力強化計画」は、防災・減災の簡易な事前対策の計画を国が認定する制度で、認定を受けると税制や金融などの優遇が受けられる場合があります。「いきなり本格的なBCPは難しい」という会社が、最初の一歩として活用しやすい制度です(詳細・要件は記事末の参考リンクからご確認ください)。

迷ったら「現状把握(見える化)」から

ここまでの備えは、いずれも「自社の今」が分かっていることが前提になります。守るべき業務は何か、それはどの機器・データ・回線に支えられているか。ここが見えていないと、優先順位もバックアップの対象も決められません。

まずは、自社にどんな機器・データ・つながりがあるかを一覧にして見える化する。これは、BCPだけでなく日々のセキュリティ・資産管理の土台にもなります。BCPの進め方全体は「BCP対策とは?中小企業が今すぐ取り組むべき5つのステップ」、取引先の停止に巻き込まれるリスクは「取引先が止まると、自社も止まる」もどうぞ。

セルフチェック:最小限の備え、できていますか?

□ 災害時の安否確認・連絡手段を、全員が知っていますか?
□ 「これだけは止めない」業務を1つ、決めていますか?
□ 重要データを、2か所以上にバックアップできていますか?

1つでも「いいえ」があれば、そこがいちばん効果の出る始めどころです。

まとめ:小さく備えて、続ける

災害への備えは、完璧を目指すほど動けなくなります。次の順番で、まず1周してみましょう。

  • 効果が大きく手間の小さい備えから選ぶ
  • 安否確認・連絡手段を決める
  • 守る業務を1つ決め、データを2か所以上にバックアップする
  • 通信・電源の代替を用意する
  • 紙1枚の手順にまとめ、年1回見直す(前提として自社を見える化)

最小限でも、備えがあるのとないのとでは、被害も復旧の速さもまったく違います。まずは「うちの“いちばん大事”は何か」を確かめるところから始めてみてください。

最小限の備えの第一歩は、「自社が何を持ち、何に頼っているか」を見える化してはっきりさせることです。

SOLAMILUは、その土台となる「自社のIT環境の見える化」を支える仕組みです。

参考リンク(公式情報)

※リンク先は外部の公式サイトです(別タブで開きます)。制度の要件・優遇内容は変わることがあるため、最新情報は各公式ページでご確認ください。

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災害への備えの前に、まずは「見える化」から

何を守るかを決めるには、まず「自社に何があるか」を知ることが第一歩です。SOLAMILUなら、社内ネットワークとIT資産の見える化を無料で始められます。

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この記事を書いた人

SOLAMILU編集部
名古屋発のITベンチャーとして、中小企業のネットワーク管理・セキュリティ・IT資産管理をやさしく解説しています。専門知識がなくても「自社のITの状態がわかる」状態づくりを応援します。

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