SPLAMILU BLOG ソラミルブログ

2026年6月15日
中小企業のBCP対策、なぜ進まないのか?5つの壁と解決のヒント

「BCPは大事」——多くの中小企業の経営者が、そう感じています。それでも、いざ取り組もうとすると、なかなか前に進まない。実はそこには、中小企業ならではの“いくつかの壁”があります。

この記事では、中小企業のBCP対策が進まない「5つの壁」を整理し、それぞれをどう乗り越えるか、具体的なヒントをご紹介します。ポイントは、完璧を目指さず「小さく越える」ことです。

「必要なのは分かっている」のに、なぜ動けないのか

BCPの必要性を感じている企業は少なくありません。それでも実際の対策が進まないのは、「必要だと思う気持ち」と「実際の行動」の間に、大きなギャップがあるからです。

「必要なのは分かっている」のに、動けない 必要性は理解している ギャップ でも、対策は進まない この「ギャップ」を生むのが、これから挙げる5つの壁です
図:BCPは「認識」と「行動」の間にギャップが生まれやすい

このギャップは、やる気や意識だけの問題ではありません。中小企業特有の事情から生まれる、具体的な「壁」が存在します。まずは、その正体を知ることから始めましょう。

BCP対策が進まない「5つの壁」

中小企業のBCP対策を止めているのは、主に次の5つの壁です。それぞれに、越えるためのヒントがあります。

BCP対策が進まない「5つの壁」と解決のヒント 壁の正体が分かれば、越え方も見えてきます 1 「自社は大丈夫」という思い込みの壁 災害やトラブルは他人事だと感じてしまう。 ▶ ヒント:停電・PC故障・担当者の急な退職など、身近なリスクから考える 2 「何から始めるか分からない」の壁 完璧な計画を目指して、最初の一歩が出ない。 ▶ ヒント:まず連絡網と「止められない業務」リスト1枚から始める 3 「時間も人もない」の壁 日常業務で手一杯で、後回しになり続ける。 ▶ ヒント:一度に作らない。年1回の見直しで、少しずつ育てる 4 「作って終わり」形骸化の壁 一度作った計画が、引き出しで眠ってしまう。 ▶ ヒント:訓練と見直しを習慣に。担当者と期日を決めておく 5 「自社の現状が見えない」の壁 何を・どこまで守るべきかが、そもそも見えない。 ▶ ヒント:まず自社のIT・業務の現状を「見える化」する ここが出発点

壁1:「自社は大丈夫」という思い込み

「うちは災害に遭わない」「大きなトラブルは起きない」——そう感じると、対策の優先度は上がりません。しかし、BCPが備えるのは災害だけではありません。停電、サーバーの故障、主要な担当者の急な退職など、規模の小さなトラブルこそ日常的に起こり得ます。身近なリスクから考えると、ぐっと自分ごとになります。

実際、私たちが頼っている通信インフラそのものも、「絶対に止まらない」わけではありません。総務省のデータを見てみましょう。

通信障害は「自社の外」でも起きている ── 総務省データ

7,2611年間に報告された通信障害(電気通信事故/2023年度)
18そのうち重大な事故(2019年度以降、増加傾向)

原因は、自然災害だけではありません。設備の故障、工事中の事故、ケーブルの断線など、さまざまです。

出典:総務省「令和7年版 情報通信白書」(2023年度の電気通信事故報告にもとづく)

これらは、自社がどれだけ気をつけても防ぎきれないトラブルです。だからこそ「自社は大丈夫」ではなく、「いつ起きてもおかしくない」を前提に備えておくことが、BCPの出発点になります。

壁2:「何から始めるか分からない」

立派なBCPを最初から作ろうとすると、その分量に圧倒されて動けなくなります。最初の一歩は、「連絡網」と「止められない業務のリスト」を1枚ずつ作るだけで十分です。完成形ではなく、たたき台から始めましょう。

壁3:「時間も人もない」

日々の業務で手一杯の中小企業にとって、BCP作成はどうしても後回しになりがちです。だからこそ、一度に完璧を目指さないこと。年に1回、少しずつ見直して育てるくらいのペースで十分です。公的なテンプレートを使えば、ゼロから作る負担も減らせます。

壁4:「作って終わり」になる

せっかく作ったBCPも、引き出しにしまったままでは意味がありません。いざという時に使えるよう、簡単な訓練と定期的な見直しを習慣にすること。担当者と見直しの期日を決めておくと、形骸化を防げます。

壁5:「自社の現状が見えない」

そして、すべての土台になるのがこの壁です。何を・どこまで守るべきかは、自社に今どんな機器や業務があり、どんな状態かが見えていなければ決められません。逆に、現状が「見える化」できていれば、優先順位も必要な備えも、ぐっと考えやすくなります。

壁を越える出発点は、気合いではなく「現状の把握」です。

まとめ:壁は「小さく」越えられる

5つの壁に共通するのは、「完璧にやろうとして、動けなくなる」ことです。逆に言えば、小さく始めれば、どの壁も越えられます。まずは次の3つから始めてみてください。

  • 身近なリスクを1つ、書き出してみる
  • 連絡網と「止められない業務」を1枚にまとめる
  • 自社のIT・業務の現状を「見える化」する

特に3つ目の「現状の見える化」は、ほかのすべての土台になります。自社に何があり、今どんな状態か。そこが見えていれば、BCPづくりは驚くほど進めやすくなります。

BCP対策の第一歩は、立派な計画書をつくることではなく、自社の現状を「見える化」して、守るべきものを知ることです。

SOLAMILUは、その一歩を支える仕組みです。

参考リンク(公式情報)

※リンク先は外部の公式サイトです(別タブで開きます)。制度や様式は更新されることがあるため、最新情報は各公式ページでご確認ください。

BCP対策の前に、まずは「見える化」から

自社にどんな機器があり、今どんな状態か。SOLAMILUなら、その把握(IT資産の見える化)を無料で始められます。

無料でダウンロードする

この記事を書いた人

SOLAMILU編集部
名古屋発のITベンチャーとして、中小企業のネットワーク管理・セキュリティ・IT資産管理をやさしく解説しています。専門知識がなくても「自社のITの状態がわかる」状態づくりを応援します。

CONTACT US お気軽にお問合せください お問い合わせ・ご相談はこちら

お問い合わせ・ご相談はこちら
お気軽にお問合せください
電話でのお問合せはこちら

【受付時間】 月〜金 10:00〜17:00
( 土・日・祝日・弊社休業日を除く )

SOLAMILUをもっと知りたい方はこちら
top top