Windows 10のサポートは、2025年10月にすでに終わっています。それでも社内に残っているPCを支えてきた延命策――法人向けESU(延長セキュリティ更新)の1年目が、2026年10月13日に終了します。結論から言うと、取れる道は①Windows 11へ移行 ②PCを買い替え ③ESUの2年目で延命の3つだけ。「何もしない」は選択肢ではありません。この記事では、3つの費用と期限を整理し、10月13日までの進め方をまとめます(2026年9月時点)。
なぜ「そのまま使う」だけは選べないのか
結論から言うと、サポートが切れたWindowsは新しく見つかった弱点(脆弱性)が二度と修理されないからです。攻撃者は修理されない穴を狙います。IPAの「10大脅威 2026」では、組織向け脅威の1位がランサムウェアで、脆弱性を突く攻撃も上位の常連(「情報セキュリティ10大脅威2026、中小企業に関わる5つ」)。そして警察庁の統計では、ランサムウェア被害の6割超が中小企業です(「ランサムウェア被害の実態、中小企業の最新事情」)。
「1台くらい残っていても」と思うかもしれませんが、話は逆です。社内ネットワークにつながっている限り、古い1台が全社への入口になります。だからこそ、残ったWindows 10には期限までに「行き先」を決める必要があります。
よくある誤解:「ESUは2027年10月まで延長されたはず」。2026年6月に発表された延長(2027年10月12日まで)は個人向けESUだけが対象で、会社のPC・業務用PCは対象外です(詳しくは「中小企業のセキュリティ制度カレンダー【2026-2027】」)。会社のWindows 10の判断期限は、あくまで法人向けESU 1年目が終わる2026年10月13日です。
3つの選択肢――費用と期限で比べる
結論として、基本は①移行、①ができない機種は②買い替え、どうしても間に合わない分だけ③ESUという優先順位で考えるのが、費用の面でも安全の面でも合理的です。
- Windows 11へ無償アップグレード(第一候補)
要件(TPM 2.0などのハードウェア条件)を満たすPCなら、追加費用なしでWindows 11に上げられます。ただし業務アプリやプリンターなどの動作確認は必要なので、「まず1台試す→問題なければ順番に展開」と計画的に。1台あたりの作業時間を見込んでおけば、10月13日までに十分間に合う会社が大半です。 - 買い替え(要件を満たさない旧型PC)
Windows 11の要件を満たさないPCは、おおむね発売から年数が経った機種です。無理に延命するより、更新のタイミングと捉えて入れ替えるのが結局は安上がりになりがちです。リースや補助金の活用も選択肢に入ります(「中小企業のIT補助金、2026年度の活用方法」。対象になるかは公募要領で要確認)。 - 法人向けESUの2年目(最後のつなぎ)
どうしても移行が間に合わないPC、特定の業務ソフトが古い環境でしか動かないPCのための延命策です。ただし2つの条件を忘れずに。第一に、料金は毎年ほぼ2倍になる価格設計で、長く使うほど割高になります。第二に、ESUは最長でも2028年10月で完全に終わります。つまりESUは「問題の先送り」であって解決ではなく、「いつまでに移行を終えるか」の計画とセットで買って初めて意味があります。
10月13日までの進め方――3ステップで十分
結論はシンプルで、「数える→仕分ける→1枚の計画にする」の3ステップです。難しい技術作業は最後まで出てきません。
ステップ1:数える。社内のPCのうち、どれがまだWindows 10かをリストアップします。台帳が古い会社ほど、ここで「知らないWindows 10」が見つかります。ステップ2:仕分ける。図1のフローに全台を通し、①移行・②買い替え・③ESUの3グループに分けます。ステップ3:1枚の計画にする。「どのPCを・いつまでに・どうするか」を1枚にまとめ、③を選んだPCには必ず移行完了日を書きます。判断に迷ったら、IPAの無料相談窓口という手もあります(「中小企業が無料で使える公的セキュリティ支援まとめ【2026年版】」)。年間の他の期限との兼ね合いは「中小企業のセキュリティ制度カレンダー【2026-2027】」で確認してください。
ESUの購入は「対策した」ではなく「締切を延ばした」。
締切延長には、提出日――移行完了日をセットで決めるのが鉄則です。
まとめ:期限は10月13日。行き先は3つだけ
- Windows 10のサポートは2025年10月に終了済み。法人向けESUの1年目が2026年10月13日に終わり、更新か移行かの判断が必要
- 個人向けESUの2027年10月への延長は、会社のPCには適用されない(誤解に注意)
- 選択肢は3つ=①要件を満たすPCはWindows 11へ無償アップグレード ②満たさない旧型は買い替え(補助金・リースも検討) ③間に合わない分だけESU 2年目
- ESUは毎年ほぼ2倍に値上がりし、最長でも2028年10月で完全終了。移行完了日とセットでのみ選ぶ
- 進め方は「数える→仕分ける→1枚の計画にする」の3ステップ。出発点は正確な台数把握
このテーマでいちばん怖いのは、ESUの値段でも移行の手間でもなく、「台帳から漏れたWindows 10」です。倉庫の共有PC、製造装置につながった1台、退職者が使っていた予備機――把握されていないPCは、仕分けのフローにすら乗りません。
Windows 10対策も、まずは社内のIT機器の見える化から始めましょう。
参考(公式情報)
※期限・価格・制度は2026年9月時点の公表情報です。ESUの価格や購入条件は販売経路によって異なるため、行動の前に必ず公式情報と見積もりでご確認ください。
この記事のFAQ
Q. 会社のWindows 10はいつまで使えますか?
安全に使えるのは、法人向けESU(延長セキュリティ更新)を購入している場合で最長2028年10月までです。直近の節目は2026年10月13日のESU1年目終了で、ここで2年目を買うか、Windows 11への移行・買い替えを完了させるかの判断が必要です。ESUなしでの継続使用は、脆弱性が修正されないため推奨できません。
Q. 個人向けESUが2027年まで延長されたと聞きました。会社のPCも対象ですか?
対象外です。2026年6月に発表された2027年10月12日までの延長は個人向けESUのみで、法人・業務用PCには適用されません。会社のPCは従来どおり、有償の法人向けESU(毎年更新・最長2028年10月)か、Windows 11への移行・買い替えで対応する必要があります。
Q. 何から手を付ければいいですか?
まず社内のWindows 10を全台リストアップすることです。次に各PCがWindows 11の要件を満たすかで仕分け、満たすPCは無償アップグレード、満たさない旧型は買い替え、どうしても間に合わない分だけESU2年目を移行完了日とセットで購入します。台帳から漏れたPCが最大のリスクなので、数えることが出発点です。
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仕分けの計画は、「どのPCがWindows 10か」を漏れなく把握できてこそ立てられます。SOLAMILUは、社内のネットワークとIT機器の状況を見える化し、台帳から漏れた1台まで含めた移行計画づくりをお手伝いします。
