複合機やパソコン、サーバーなどをリースで使っている会社は多いはずです。ところが、そのリース満了(契約終了)の管理は、意外と後回しにされがちです。満了は「ただ期限が来るだけ」に見えて、対応を誤ると不要な支払いが続いたり、返却時に余計な費用や情報漏洩リスクが生じたりと、地味に損が積み上がります。この記事では、中小企業が見落としやすい3つのポイントを整理します。
まず整理:リース満了時の主な選択肢
リース契約が満了に近づくと、通常はいくつかの選択肢があります。細かい条件は契約によって異なりますが、大きくは次の3つです。
どれが有利かは、機器をまだ使うか、状態はどうか、更新の予定はあるか、によって変わります。問題は、この判断をする前提となる「満了がいつ来るか」の把握が抜けていると、選ぶ以前に損をしてしまう点です。
なぜ今、リース満了の管理が大切なのか
テレワークの普及などで、会社が扱うIT機器は以前より増え、契約時期もバラバラになりがちです。台数と契約が増えるほど、「どの機器の契約が、いつ満了するのか」を頭の中だけで管理するのは難しくなります。
その結果、満了が近づいても気づかず、後述するような「損」が静かに発生します。ここからは、特に見落としやすい3つのポイントを見ていきます。
見落とすと損する3つのポイント
ポイント1:「惰性の再リース」で払い続けてしまう
多くのリース契約では、満了時に返却や切り替えの手続きをしなければ、自動的に再リース(多くは1年ごとの更新)に移るのが一般的です。再リース料は当初より安くなることが多い一方、対象はすでに古くなった機器です。保守サポートが切れていたり、故障リスクが上がっていたりすることもあります。
「安いから」と惰性で延長し続けた結果、性能に見合わない支払いを何年も続けてしまう——これが1つ目の落とし穴です。
ポイント2:「返却・原状回復」の段取り漏れ
返却を選ぶ場合、返却期限や返却時の状態(原状回復)の条件を見落とすと、余計な費用が発生します。
- 返却期限を過ぎて、延長料金がかかる
- 付属品(ケーブル・マニュアル等)の欠品や、破損による追加請求
- 撤去・配送の段取りを直前まで放置し、現場が混乱する
返却は「返せば終わり」ではありません。契約書で条件を確認し、数週間前から段取りしておくことが、余計な出費を防ぎます。
ポイント3:「データ消去」の抜けによる情報漏洩リスク
もっとも見落としてはいけないのが、返却・廃棄する機器に残るデータです。パソコンや複合機、サーバーには、業務情報や個人情報が保存されていることがあります。データを消さずに手放すと、情報漏洩につながりかねません。
「リース会社に返すだけだから大丈夫」とは限りません。手元を離れる前に、確実にデータを消去し、その記録を残しておくことが大切です。
データ消去の方法や考え方は、総務省「安全なデータの廃棄」でも解説されています(記事末の参考リンク)。複合機のハードディスクなど、見落としがちな機器にも注意しましょう。
3つの損を防ぐカギは「満了日の見える化」
3つのポイントに共通する根っこは、「どの機器が、いつ満了するか」を把握できていないことです。逆に言えば、満了日さえ一覧で見えていれば、慌てずに選択し、段取りし、データ消去まで手を打てます。
おすすめは、IT資産の台帳に「リース契約・満了日」の情報を紐づけて管理することです。機器の一覧(何が・どこに・何台あるか)に、契約満了日を加えておけば、「数か月後に満了する機器」を早めに把握できます。台数や所在の把握は「社内のPC・スマホ、何台あるか即答できますか?」、機器の棚卸しのコツは「ネットワーク機器の棚卸し、簡単に済ませる5つのコツ」もあわせてご覧ください。
セルフチェック:リース満了、まわせていますか?
□ 今、リースしている機器が「何が・いつ満了か」を一覧で言えますか?
□ 満了の数か月前に気づける仕組み(台帳・リマインド)がありますか?
□ 返却・廃棄する機器の「データ消去」の手順とルールを決めていますか?
「わからない」があるなら、まずは機器と契約を一覧にして見える化することが第一歩です。
まとめ:リース満了は「事前に見えていれば」怖くない
リース満了で損をするのは、たいてい「気づいたときには手遅れ」だからです。次のことを意識しておきましょう。
- 満了時の選択肢(再リース・買取・返却/入れ替え)を理解しておく
- 惰性の再リースで、古い機器に払い続けていないか見直す
- 返却は条件を確認し、余裕をもって段取りする
- 返却・廃棄前のデータ消去をルール化する
- 機器と満了日を資産台帳で「見える化」し、早めに気づける状態にする
IT資産管理そのものの考え方は「IT資産管理とは?中小企業が今すぐ始めるべき理由」でも解説しています。リース満了の管理は、その一部として捉えると、無理なく続けられます。
リース満了で損をしない第一歩は、機器と満了日を「見える化」して、早めに気づける状態をつくることです。
SOLAMILUは、その土台となる「自社に何があるか」の見える化を支える仕組みです。
参考リンク(公式・団体情報)
※リンク先は外部の公式・団体サイトです(別タブで開きます)。内容は更新されることがあるため、最新情報は各公式ページでご確認ください。リース契約の個別条件は、必ずご自身の契約書でご確認ください。
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