SPLAMILU BLOG ソラミルブログ

2025年6月6日
“気づく力”が組織を守る

“気づく力”が組織を守る──セキュリティの限界と「気づき」の重要性

私たちは日々、膨大な情報とデジタル機器に囲まれて業務を遂行しています。その裏側では、あらゆるサイバーリスクが潜在しており、企業や団体にとって情報セキュリティはもはや経営の根幹と言える時代となりました。

これまでのセキュリティ対策といえば、ファイアウォールやウイルス対策ソフト、多層防御など、「守る」ことに重きを置いた仕組みが主流でした。これらの対策は確かに必要不可欠であり、国際的なセキュリティガイドライン(ISO/IECやNISTなど)に基づいて整備されてきました。

しかし現場では、こうした強固な対策が施されていても、「なぜか漏洩した」「なぜか侵入されていた」といった事例が後を絶ちません。

そこに共通する原因は、ただ一つ──「気づけなかった」ことです。


セキュリティ事故の多くは、初期段階で必ず兆候が出ています。たとえば、見慣れない端末の接続、急な通信量の変化、デバイスの異常挙動──こうした”変化”は、多くの現場で見逃されています。

なぜ気づけないのでしょうか。それは、従来のセキュリティ対策が、主に”IT部門のための仕組み”であり、現場の利用者にとってはブラックボックス化してしまっているからです。ログを収集し、AIが分析し、レポートを生成する──その結果が現場の「見える化」につながらなければ、意味がありません。

そこで、提唱しているのが「知覚(パーセプチュアル)セキュリティ」という考え方です。これは、異常やリスクに“気づける”ことを重視し、専門知識がないユーザーでも、視覚的・直感的にセキュリティ状況を把握できる仕組みを提供するというアプローチです。

たとえば、ある端末の通信状態を「赤・黄・青・グレー」といった色で示すことで、管理者でなくとも状況を直感的に判断できます。誰でも理解できるデザインにすることで、気づきのチャンスが増え、結果として対応のスピードと精度が上がります。

「セキュリティは専門家に任せればよい」という考え方は、もはや限界に来ています。クラウド、リモートワーク、IoTなど、あらゆる場所に“入口”が存在する現代では、すべての人が「気づく主体」とならなければなりません。


「気づき」こそが最初の防御であり、唯一の先手です。


SOLAMILUはこの理念のもと、ネットワークの可視化と視覚的セキュリティという切り口から、すべての現場に“気づきの力”を届けることを目指しています。見ればわかる。だから守れる──そんな未来の当たり前を、一緒に築いていきませんか。